昨夏アイントラハト・フランクフルトに加入したFWゴンサロ・パシエンシアは前半戦に長期離脱を強いられていたが、ここ最近は戦列復帰を果たし、リーグ戦2ゴールもマーク。インタビューではポルトからの移籍やチーム内での状況などについて話してくれました。

3月2日のホッフェンハイム戦で、コメルツバンク・アレーナで初ゴールを決めたが。

アイントラハトでの(リーグ戦)初ゴールだけではなく、長期離脱からの復帰後の初ゴールでもあって、ホームでの初ゴールだったので、僕にとってすごく特別なゴールだよ。ケガしていた時期を振り返りながら今の状況を見ると、とても幸せな気分になるね。あのゴールは僕たちみんなにとって信じられないほどの瞬間だった。

最もエモーショナルなゴールでもあった?

今まで96分まで続いた試合をあまり経験していなかったからね。ものすごい試合だった。先制したけど、ホッフェンハイムに逆転されて、最後の1分で勝利を収めた。素晴らしかったね。

得点力は父親であるポルトで100ゴール以上決めたレジェンドのドミンゴスから受け継いだ?

父とは選手としてはあまり似ていないんだ。彼は僕より少し小柄で細いため、プレースタイルも違う。もちろんたくさんサポートしてくれたけどね。ピッチ内での動き方を教えてくれたり、いつもたくさん話してくれた。

どういったところが違うと思うか?

父はとにかくものすごくスピーディーだった。彼の強みはスピードに乗ったドリブル突破だったんだ。対する僕は技術があって、身長がよりあるためフィジカルも強いと思う。

弟のヴァスコはベンフィカのU23チームでプレーしているが、アイントラハトは彼のことも注目するべきか?

弟は最近新しい挑戦に挑むためにポルトからベンフィカに移籍した。ベンフィカはポルトの大きなライバルのため、長い間ポルトでプレーしていた父や僕にとって最初は違和感を覚えたね。いつかアイントラハトに来る可能性については様子を見よう。彼はまだたくさん練習してもっと上手くならなければいけない。

8歳の頃からポルトでプレーしたが、同クラブは自分にとってどのような存在?

ポルトはポルトガルでは最も大きなクラブの1つで、欧州のコンペティションでも何度かタイトルを獲得している。もちろん父がプレーしていただけあり、子供の頃はポルトの全試合を観戦した。なので、当時ジョゼ・モウリーニョがチームとともにチャンピオンズリーグやUEFAカップを制したときのビッグゲームも目にしたんだ。大きなクラブだよ。アイントラハトのようにクレイジーなファンたちが支えている。でも今は僕はフランクフルトにいるし、アイントラハトのことしか考えていない。

ポルトからの移籍決断の背景について。

ポルトでは若手としての展望があまり見えなかった。だから出場機会を得るためにポルトガルで新しい挑戦を探していたんだ。そういった経緯で4回のレンタル移籍が実現し、ポルトガル国内ではアカデミア・コインブラ、リオ・アヴェFC、ヴィトーリア・セトゥーバルで、そして国外ではオリンピアコス・ピレウスでプレーすることになった。特にオリンピアコス時代は、初めて外国で生活することになったため、良い経験になったと思う。まだ19歳だったので、最初は一人暮らしは少し難しかったけど、それでも貴重な時間だったね。

アイントラハトへの移籍が決まった時の父親の反応は?

彼は僕に「行け!行くんだ!」と言った。彼はもちろん、クラブのことやブンデスリーガについても知っていた。だから僕に「アイントラハトは偉大なクラブだし、次の挑戦に臨む用意もできているのだから、ためらうことはない」と話していたよ。

自身にとって、アイントラハトに移籍する具体的な理由は?

ポルトを去る時が来たのだと思う。あそこで、自分の故郷クラブとのリーグ優勝の夢を叶えることができた。スタジアムのすぐ近くに住んでいた僕にとって、父が長年プレーしたクラブとともにタイトルを獲得して、仲間と祝い合えたのは最高だった。

でも代理人からアイントラハトの話を聞いた時、長い間悩むことはなかったよ。アイントラハトは素晴らしいクラブ。僕は当時、バイエルン・ミュンヘンとのDFBポカール決勝を見たが、すぐにも魅了された。アイントラハトはヨーロッパではともかく世界中でも知られているクラブだろう。大きな都市に所在し、大きなリーグに所属する。それらがアイントラハトに移籍する理由となった。もちろんファンたちも主な理由の1つでもある。僕はアイントラハトとヨーロッパリーグで対戦した時、彼らをスタジアムで直に見ることができた。彼らが街を徘徊していた光景は、ものすごく印象深かったね。

アイントラハトでの最初の時期は負傷もあり、決して簡単ではなかった。

僕は今までのキャリアでたくさんの負傷を経験してきたが、常にそれを受け止めて、ポジティブに考えるように努力してきている。もちろん、ケガによってチームと一緒にいられない状態でチームメイトたちが毎週のように勝利を上機嫌で喜び合っているのを見るのは特に辛い。負傷していてもチームの勝利を当然喜んでいたけど、それでもチームやクラブにとって大事である感覚が欲しいし、負傷中はそういった感覚を得られていなかった時期もあった。辛かったけど、幸い自分の周りにはいつも選手たちやコーチ陣、医師たちがいたので、彼らは負傷を受け止めるにあたって助けになってくれた。

負傷中にティモシー・チャンドラーと仲良くなったようだが。

彼とはリハビリ中、たくさんの時間を一緒に過ごしたからね。僕と同じようにポジティブ思考で、最高なキャラだよ。フランクフルトにやって来た当初からスーパーにサポートしてくれたんだ。いつも笑顔だし、いつも助けてくれる。貴重な存在だし、彼にとっても彼と同じような考えを持つ僕のことを貴重と考えてくれている。いつも一緒に笑ったり、ふざけたりしているよ(笑)

セバスティアン・アレールやルカ・ヨヴィッチ、アンテ・レビッチとのポジション争いについて。

僕はチームのどの選手に吸収できるものがあると信じている。全員に、参考にするべき特徴がある。それこそサッカーにおいて特別なところかと。うちのフォワードはそれぞれ特有の能力を持っている。例えばルカはとにかくゴールへの執念がすごい。どんなシチュエーションでも常に点を決めようとするんだ。そこまで貪欲な選手を今まで見たことがないよ。本当に信じられない。セバスティアンはやや落ち着いたタイプだ。彼にもたくさん助けてもらったし、素晴らしいヤツだよ。ピッチでの存在感がずば抜けているね。レビッチは非常なほどのハードワークをする。彼はずっと走り続けているんだ。もはや信じられないよ。

自身はどのようなタイプのFWだと思うか。

正直、自分について語るのはあまり好まないけど、僕は彼らとは違うタイプだと思う。優れた技術を持ち、フィジカルも強い。レビッチやルカのようなスピードはないかもしれないけど、自分なりの才能はあると思う。監督が求めるプレーに合わせられたら、と願っている。少なくともそれをトライしてみるさ(笑)

アイントラハトの好調ぶりの要因について。

このクラブで働く全員が素晴らしい仕事をしていると思う。成功はクラブの優れた組織によるものだよ。クラブ内の組織がしっかりしていなければ、チームとして長期的に成功を掴むことができない。あと、もちろんチームのクオリティーがとても高い。マルコ・ルッスやマコト・ハセベ、ダビド・アブラームやジョナサン・デ・グズマンといった経験豊富なプレーヤーたちと僕ら若い選手たちのバランスが良いんだ。僕ら若手たちはより経験を持つ選手に相談したり、彼らに頼れるのは、成功の大前提だ。いつもするべきこと、控えるべきことを把握できるのでね。

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